リハビリの目的と方法
理学療法評価
患者様の症状や障害を把握・分析し、問題点を抽出します。そして抽出された問題点に対しての治療プログラムを立案します。
例えば、①日常生活や仕事、スポーツ活動等、個々の患者様に生じている障害、②検査・測定結果、③姿勢や動作の観察など、
これらの情報を総合的に分析し、患者様一人一人に合った治療を行います。
関節可動域の改善・向上
関節の動きを制限してしまう原因は筋肉の張り・軟部組織の伸張性の低下・関節自体に問題などがあると考えます。
関節に対して、可動域の改善・向上のため、関節の動きを考慮しながら、
物理療法やストレッチングなど様々な方法で可動性を改善していきます。
また患者様自身でも関節の動きが改善できるように指導をし、自宅でも簡単にできる運動などを理学療法士がしていきます。
筋力の改善・向上
加齢による筋萎縮やover useにおける筋肉の疲労や炎症などにより筋力低下が生じます。
筋力低下が原因で動作能力が発揮できていない場合や障害予防を目的として、理学療法士が患者様の病態に応じて負荷量や方法を考え、患部や患部外の筋肉に対して筋力強化を実施しています。
協調運動(coordination)の
改善・向上
日常生活動作やスポーツなど、動きに関係する関節や筋肉が正しく働き、
効果的なパフォーマンスを獲得するために、正しい体の使い方を指導します。
運動を滑らかに行うためには、あらゆる要素(関節可動性、筋力、持久性、敏捷(びんしょう)性、バランス)が
調和を保ちながら働く必要があります。
持久力の改善・向上
日常生活では長時間の立位や歩行など持久力が必要となる場面がいくつかあります。
アスリートにおいては、持久力の低下により、力を発揮できない場面や動作が不安定になり、怪我を再発してしまうケースも少なくありません。
当院では、筋持久力・全身持久力の向上を目指し、マシーンや自転車エルゴメーターを使用してのトレーニング、トレッドミルを利用しての歩行動作練習を行っています。
動作指導とエクササイズ
動作指導はスポーツ動作や階段動作など動きを再現してもらい、患部に負担を集中させない動きを獲得するために行います。
柔軟性や筋力、バランスの状態が良くても身体の一部に負担が集中しやすい動作を行っていると、
ケガを再発させてしまうことがあります。
悪い動作がケガの原因になっていることもよくあります。
当院では日常生活動作や競技に合わせた動作指導とエクササイズを個別で行い、
一人一人に合ったプログラムを立てて再発予防に努めます。
足底板療法(インソール)
足底板療法は靴の中敷きを調整することで、足や膝の負担を軽減させ痛みを緩和することができます。
また、パフォーマンスの向上につながる場合があります。当院では義肢装具士による足底板の作成ができます。
また、理学療法士がテーピング等にて足の状態を評価し、パッドを用いたインソールを作成することもできます。
テーピング
テーピングは怪我をした部位の保護や傷害の予防に有効です。
患部の関節の固定や筋肉のサポートなど、患者様の病態に応じてテーピングを実施します。
日常的にテーピングを行う必要がある患者様にはご自身で巻けるように指導も行っています。
また、当院ではテーピングの購入も可能ですので、必要であればお気軽にスタッフまで御相談下さい。
自宅でのストレッチ・
トレーニング指導
当院では、理学療法士が患者様の病態を把握する為に評価を行い、時期に応じて安全で効果的な運動療法を段階的に立案しています。
運動療法は週に2~3回の通院であり、ご自宅でのストレッチやトレーニングの継続が重要となります。
ご自宅でもストレッチやトレーニングが行えるように、当院で作成したパンフレットを用いて指導も行っています。